DXアンテナの「UDA-200A」(4素子相当)、「UDA-700」(14素子相当)に続いて視聴テストをすることになった強・中・弱電界用地上デジタル放送屋外アンテナ(20素子相当)です。この機種は2009/9頃にカタログとしてネットで初めて見たのですが、どこを調べても購入できそうな販売店を探せずにいました。現時点では、ベランダ設置型(または室内置き)の中では一番の利得性能があると謳っており、ちょっと、筐体が大きめながら、早く試してみたいと思っていました。
2009/11/09
MASPROの「U2SWL」と同じようなスリムなデザインではあるのですが、こちらの方が幅広で、薄い(5cmちょっと)です。さらに、同様にアンテナ取付金具を別途に購入しなくても,ベランダやマストにもそのまま取付けられます。(でも、やはり最適受信箇所を決めるのに上下方向にも自由度が出るので、ポールマストがあったほうが良いです。)
このアンテナは本体自体が左右に首振り可動できるのでベランダ、又は壁面に取り付けてからでも調整できます。こちらの方は2軸で可動できるので自由度が大きいように思います。方位角調整範囲は「U2SWL」では±45°の可動でしたが、15°単位に±60°まで調整できます。ただ、大きく広げると前面に出っ張ってきますが。
付属のスパナで2種類の六角ボルトを取り付けられるのでドライバーも特に必要ありません。ただ、スパナの厚さが薄い。
ベランダのポールマストに取り付ける際にUAH800の取付金具が筐体の上部にあるため、ポール下側にあったBSアンテナと干渉してしまうので、BSアンテナを下にずらさなければなりませんでした。U2SWLでは金具が筐体の下部にあり、ポールの上の方に取り付けできたので、ポールを共用できたのですが・・・・。
ほんのちょっとしたことですが、取付金具の位置を変えられるようにして欲しい。
また、DXアンテナの「UDA-200A」には付いていたBS/CS混合器および分波器、パワー・インサータ、ATT(減衰器:アッテネータ)等の機能については、UDA-700と同様に付いていません。
こちらのカタログ文言は以下のようです。
「サイドフィン型スロットアンテナ(特許出願中)採用で、大幅な薄型・コンパクト化を実現!しかも高利得の20素子アンテナ相当の威力を発揮します。」
「専用設計の特殊金具採用(特許出願中)だから!設置場所を選びません。壁面スッキリ取付、方向調整可能」
「取付金具はサビに強い溶融亜鉛メッキを採用しています。積雪時でも雪が積もりにくく、性能劣化が少ない構造です。」
配線の例は、同じDXアンテナ「UDA-700」と同様です。UDA-700Aの図柄がUAH800に変更になっているだけのような感じです。
2009/11/09 現在で同社の総合カタログの中にUAH800自体が載っていないようです。
取扱説明書等の掲載もネット上に公開されていないので、表示は省略します。
最初に、屋内に置いて受信できるかを確認するため、付属のスタンドを付けてみました。上下動の調節は出来ません。
ここで問題だったのは、屋内での使用では、配線ケーブルのF型接栓をL字型のものにしないと、このスタンドがあるために取付けが難しいということでした。L字型のものでないと、スタンドが邪魔して取り付けられません。一旦、スタンドを外して、直列形状のケーブルを接続してから、再度、スタンドを無理矢理に押し込んでみましたが、ケーブルが90°に折れるような感じになりました。ちょっと、難点。室内でスタンドを付けての使用では、必ず、ケーブルはL字型のものにするべきです。
工作ができればご自分で。
こんなものも売られています。
S-5CFBケーブルの加工とF型接線の取り付け方の参考:
http://www.e-secchi.com/wiring/ant_cable/kakou1.html
2010/04/22
F型接栓について(ブログ)掲載しました。 (F型接栓の再利用)
(測定結果)
DXアンテナ 地上デジタル放送用平面アンテナ UAH800 (DIGICATCH) | |||||
ベランダ設置 | |||||
地デジ受信のみ | 測定箇所(ベランダ設置) | ||||
アンテナ直結 | PC TV直前 | ||||
CH | 物理CH | 2.5C-FB(8m) | 2.5C-FB(8m) | ||
+VBC-22CU | |||||
+4C-FB(6m) | |||||
NHK総合 | 27 | 36 | 53 | ||
NHK教育 | 26 | 36 | 53 | ||
日本テレビ | 25 | 33 | 50 | ||
TBSテレビ | 22 | 33 | 53 | ||
フジテレビ | 21 | 37 | 55 | ||
テレビ朝日 | 24 | 36 | 55 | ||
テレビ東京 | 23 | 36 | 58 | ||
放送大学 | 28 | 32 | 49 | ||
テレビ埼玉 | 32 | 31 | 47 |
4C-FB、2.5C-FB:配線使用ケーブル規格
VBC-22CU :日本アンテナ簡易ブースター
※ DXアンテナ 受信測定用レベルチェッカLCW20Uで計測。
(測定結果からの感想)
UDA-200A(4素子相当)、UwPA(8素子相当)、UDA-700A(14素子相当)、UAH800(20素子相当)と、それぞれ利得が異なるベランダ設置型アンテナを同じ箇所で、ほぼ受信環境が同じ状況にして計測テストしてきました。
上記の計測値は、その時々の状況で多少の誤差はあると思いますが、アンテナ直結の計測値は、パワーアップインサータ(増幅器:ブースター)付属のUDA-200Aを除いて、おおよそ、同じような結果になりました。VBC-22CUのブースターを繋げた計測値は、UDA-200Aとほぼ同様な数値になっています。
結果として、素子数のより多いアンテナでもその設置箇所に飛来する電波を受信するだけで、それ以上の利得を受信できる訳ではないということでしょうか。
※ (2011/04/07) 追記
「視聴テストの総括」で一覧表にしています。
なんで?って思うかも知れないので追記しておきます。
あくまで独自に計測した数値からの感想です。
今まで、アンテナ感度(利得性能)が上がれば受信できる利得が増えると思っていました。UwPAやUDA-700を計測したときに、4素子相当のUDA-200Aとそれほど数値が変わらなかったので何故かなとは思っていたのですが・・・なんか、学生のころに理科実験をして結果の検証をしていたような感覚です。
八木式アンテナ素子相当数の異なるベランダ設置型アンテナで計測したことからの結果なので、理論的な確証や知識には基づいていません。どなたかサポートして頂けたらと思います。このようなことは自分だけが認識していなかったのであれば、ちょっと、お恥ずかしい限りではありますが・・・考えてみれば、当たり前の様な気がします。
受信状況の結果ですが、前のアンテナ同様に+VBC-22CU を繋いで、こちらもPCの「PCastTV for 地デジ」ですべてのCHが視聴可能でした。 分配器を介しての各部屋への配信については、数値上からは無理そうですが、分配器で減衰した分をさらに別途のブースターを咬ましてみたらどうかと、他のアンテナ同様ですが、また実験したくなりました。後々、試してみます。
(概算費用)
DXアンテナ 「地上デジタル放送用平面アンテナ UAH800 (DIGICATCH)」
費用概算:¥8,000(2009/11)
日本アンテナ 「BS/CS/UHF用卓上ブースター(VBC-22CU)」
ベランダ設置ポールマスト(ベランダの柵を利用できるなら不要)
TVまでの5C-FB規格ケーブル
(計測では、4C、2.5Cの太さのケーブルを使用しましたが、5Cのものが良いとされています)
その他、上記の結果を踏まえ、さらに確証を得るために、U2SWLの計測を行ったお宅にお願いして、U2SWLと同じ箇所にUAH800を設置して比較計測してみました。計測結果はブログ(2009/11/15付に記載:UAH800をU2SWLと同じ計測箇所で試してみた)の方に載せましたので参照していただければと思います。
(参考)
高利得の20素子アンテナ相当の威力を発揮するということで、現時点で発売されているベランダ設置が簡易に可能なアンテナの中で一番性能が良いと思われます。
これで室内設置で受信が可能なら◎。
(2009/11/15)
室内窓際での視聴可能テストをUDA-200Aでも行いました。結果はこのUAH800と同様なものとなりました。
計測結果はブログ(2009/11/15付に記載:UDA-200Aを宅内窓際に置いて計測してみた)の方に載せましたので参照していただければと思います。
(2009/12/02)
室内窓際での視聴可能テストをUwPAでもUAH800、UDA-200Aと同じように行いました。
計測結果はブログ(2009/12/02付に記載:UwPAを宅内窓際に置いて計測してみた)の方に載せましたので参照していただければと思います。
(2011/05/12追記)
随分と新機種がDXアンテナから出ているみたいです。
UAH800<UAH900<UAD1800<UAD1900
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